カテゴリ:prose poetry(詩)( 200 )

t-pot

このポットは何にも満たされることはない


なぜなら

何をどれだけ注がれたとて

知れずに欠けた穴から漏れ出す

欠けた穴から減り続けるなら

他のポットに注げるはずなく


だから

このポットが何も満たせるものはない
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by gallery_isolate | 2010-01-15 18:35 | poem(詩) | Comments(0)

圧倒的通過儀礼

これだけ方法はいくらでもある


この縄が引っ掛かったら
通過儀礼が始まるだろう

治療を超えた量のカプセルで
通過儀礼が始まるだろう

何も焼かないための煙で
通過儀礼が始まるだろう

この鋭利さが身をよぎったら
通過儀礼が始まるだろう

瞬間の風と戯れの後
通過儀礼が始まるだろう


これだけ方法がいくらもあるのに

圧倒的な自己完結の
通過儀礼はないのだろうか
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by gallery_isolate | 2010-01-12 22:56 | poem(詩) | Comments(0)

(末尾より)
こんな僕には才が無い
そう思うことはしばし在る

すぐに壁にぶつかる、や
すぐ辿り着いたことにしちゃう、や
向かい方すらわからない、や


こんな僕には才が無い
そう思うことはしばし在る

何にも興味が示されない、や
思い浮かぶは過去の記憶、や
伸びぬ技術だけを使って、や


こんな僕にも才は在る
そう思うこともたまに在る

作り上げたら満足する、や
それを何度も堪能する、や
他の意識に見せたくなる、や


それでも、すぐに冷静になる
そして、あるべき我に帰れる
その瞬間をいい例として
(冒頭へ)
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by gallery_isolate | 2010-01-11 00:22 | poem(詩) | Comments(0)

saw

仮想に反してこの身から
塗装が剥がれ、築いていた
理想は脆くも崩れ去り
夢想の花は散り吹雪く

火葬を望める関係に
悲壮を添えて立ち尽くす
舗装は要らない、この道に
帰巣できるよ、ただ孤独へと
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by gallery_isolate | 2009-12-20 01:06 | poem(詩) | Comments(0)

この空を見上げても

空の写真を送ってくれる?


たとえこの空を見上げても、
繋がった空だと知っていても、

天気が違えばきっと、ほら、
心は心許ないし、

天気が揃えばやっと、ほら、
心細さが吹き飛ぶの。
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by gallery_isolate | 2009-12-16 20:01 | poem(詩) | Comments(0)

存在といえば

暗闇の中、

鞄の中から鍵を取り出そうとして、

なかなか手にその感触を掴めなかったときに、

急に現れた一本の街灯、


例えるならば、そんな感じでしょうか。
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by gallery_isolate | 2009-12-13 10:21 | poem(詩) | Comments(0)

心の鏡

冬だけに見ることができる

澄み切った青空の下で

宛てなく歩く私の中は

万華鏡のような美しい混沌


すぐそばにある景色だけ見れば

他人でも微笑む柔らかな空気

レンズの裏側を覗いてしまえば

水面の下の白鳥の足


真っすぐな視線も

複数になれば複雑になる

単純な裏返しでも

数重ねればすべてが歪んで


重ねし時を思い起こせば

柔硬の差に行き着いてしまう

澄み切ったはずの冬空さえも

いつしか模様が渦巻き始める
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by gallery_isolate | 2009-12-12 23:40 | poem(詩) | Comments(0)

サイカイ→サイカイ

部品の再会が果たした最低限要素の集まりは
此処に天然の音鳴りの役割を再開させたので
他との差異化一途に前進のみを継続したいが
競合と比較した故の最下位を気にも食わない
部位と決別する千載一遇の機会に際会すると
手切りの才、介する事無くその牙を光らせた
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by gallery_isolate | 2009-11-25 21:50 | poem(詩) | Comments(0)

ことばの乗客

朝、何気なく交し合う一言も
合言葉のように繰り返した一言も

物語を描く長い長い文章も
旋律にのせた特別な文章も

手紙で綴りたい想い伝えるメッセージも
メールで済ませたありふれたメッセージも

電波に乗せて遠くに飛ばす声も
涙を伴って聞かせる震えた声も


すべてが、おんなじ「言葉」だけれど
すべてが、違った「表情」(カオ)している

すべては、「言葉」の行き交いだけど
すべては、「心」(キモチ)を伝えている
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by gallery_isolate | 2009-11-18 08:25 | poem(詩) | Comments(1)

永い山

段を上る

どうしても万物が遠ざかる

その場所に立つとどう見える



段を権利と思える人は

顔動かさず、目だけで下界を見下ろすの


段をただの位置だと見るは

膝を曲げて、目を地平線にあわせるの
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by gallery_isolate | 2009-11-16 23:05 | poem(詩) | Comments(0)