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章話・時代

同じ時間の流れの中で

あるところでは人に幸せが訪れているし

同じ時間の流れの中で

あるところでは人に悲しみが訪れている


そんな「時間の流れ」に乗って

一日に一本、皺が刻まれていそうな

僕の祖父の顔に備わっている

声が発せられる口というその穴からは

一日に一分、長くなっていそうな

昔話が聞こえてくる


一日に一㌔、遠くなっていそうな

視線の先を見つめながら

一日に一㌍、弱っていそうな

音と息を吐き出している


物語でいう最終章に近づいた今、

記される文字は第2、3章辺りの繰り返し

芸がないのではなく、それは、

何度語っても足りないことを表している


僕が自伝を記す中で

同じように毎日皺は増えよう

同じように毎日呼吸は弱ろう

しかし、一体、その最終章で僕は

何を、語れるというのだ
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by gallery_isolate | 2010-01-17 22:45 | poem(詩) | Comments(0)

t-pot

このポットは何にも満たされることはない


なぜなら

何をどれだけ注がれたとて

知れずに欠けた穴から漏れ出す

欠けた穴から減り続けるなら

他のポットに注げるはずなく


だから

このポットが何も満たせるものはない
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by gallery_isolate | 2010-01-15 18:35 | poem(詩) | Comments(0)

圧倒的通過儀礼

これだけ方法はいくらでもある


この縄が引っ掛かったら
通過儀礼が始まるだろう

治療を超えた量のカプセルで
通過儀礼が始まるだろう

何も焼かないための煙で
通過儀礼が始まるだろう

この鋭利さが身をよぎったら
通過儀礼が始まるだろう

瞬間の風と戯れの後
通過儀礼が始まるだろう


これだけ方法がいくらもあるのに

圧倒的な自己完結の
通過儀礼はないのだろうか
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by gallery_isolate | 2010-01-12 22:56 | poem(詩) | Comments(0)

(末尾より)
こんな僕には才が無い
そう思うことはしばし在る

すぐに壁にぶつかる、や
すぐ辿り着いたことにしちゃう、や
向かい方すらわからない、や


こんな僕には才が無い
そう思うことはしばし在る

何にも興味が示されない、や
思い浮かぶは過去の記憶、や
伸びぬ技術だけを使って、や


こんな僕にも才は在る
そう思うこともたまに在る

作り上げたら満足する、や
それを何度も堪能する、や
他の意識に見せたくなる、や


それでも、すぐに冷静になる
そして、あるべき我に帰れる
その瞬間をいい例として
(冒頭へ)
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by gallery_isolate | 2010-01-11 00:22 | poem(詩) | Comments(0)