発明

夜から朝への変化や
雨から晴への変化で
例え尽くされてきた
負から正への転換点

一人の男が多勢に向けて
訴えかけたその歌に対し
表現者に憧れた表現者が
また同じ例えの波を作る

かたや真の表現者だった彼は
隠していた声と旋律の羽根で
壁を容易に飛び超す鳥に戻り
幸福感を生む時間を発明した

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by gallery_isolate | 2017-02-26 09:18 | poem(詩) | Comments(0)

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結論からすると会心作だと思う。

今回、ASKAさんは恐らくキャリア史上最大限にじっくり自分に向き合いながら楽曲を作っていったのではないだろうか。

そう感じたのは、世間でも評価されている本作の楽曲のバリエーションの豊富さやその歌詞・メロディの良質さもさることながら、今回のアルバムで彼が自分の声の表現方法をさらに開拓していた点にある。

デビュー40周年を控えたアーティストのアルバムを聴いて、「こんな声の響かせ方を隠していたか」と驚くとは思っていなかった。
「東京」ではかなりポップなメロディにあわせてかなり高いピッチを心地よく響かせたかと思えば、「と、いう話さ」では第一声からゾクゾクする低い声を奏でている。

どんな歌か、どんなメッセージかによって、時にかつてないほど力強く、時にかつてないほど優しく、声だけで感情を伝えきっているのだ。

ある頃から、彼の歌は殻に閉じこもっていたように思う。それは、かつて「楽曲に魔法をかけることができ」ていた時代に聴き手が感じた、音の、世界観の広がりが、そして得られていたワクワクが枯渇していた、と表現していいだろう。

幼い頃からチャゲアスを聴いていた者として、そう感じる自分と、それでも無意識下でその事実を認めたくない自分がいた。しかし、この「Too many people」に出会って、「そうそう、やっぱり求めていたのはこれだよ!」と思ったのは、やはりそう感じられなかった時期が長くあったことを、素直に認められるようになったことに繋がっていると思う。


世間では、この復帰は早いのではないか、という声もある。

しかし、彼が事件以降ずっと自分と向き合いながら、一つ一つの楽曲や言葉を丁寧に紡いできたこと、また、大変なセールスを誇っていた時期も薬物に走って周りが見えていなかった時期も、自分が作った楽曲を世間に届けるために頑張った人がいた事実を、自主製作盤の製作にあたり身をもって実感したこと、その過程の結果、受け手が大変満足しているという事実、これだけでこのアルバムづくりはこの上ない更生プログラムであり、リハビリテーションであると評していいのではないだろうか。

このタイミングでの新譜発表を聞いた当初、私は、今回作られる楽曲は事件のことや社会への怒り等に満ちた曲が並ぶのではないか、とも発売前には思っていた。事実、彼のブログや著書では、そういった点をストレートに表すこともある。

しかし、この「Too many people」の中では、言葉を巧みに綴ってきた彼らしい表現で、たとえそれらに触れていても、それを見事に「作品」に昇華させていることも、彼のアーティストとしてのプライドを感じる大きなポイントだろう。

これまでの経緯や彼へのイメージだけで、このアルバムが放って置かれるのは本当に勿体無い。一人の男の魂を感じることができる、貴重な作品だからだ。

あとは、ここで得た感動が二度と裏切られないよう願うばかりである。

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by gallery_isolate | 2017-02-25 06:31 | talk(雑文) | Comments(0)